Vol.27
2018年、東京・青山ファーマーズマーケットにて同時開催された、「Tea For Peace」。世界中のさまざまなお茶を集め、約80ブースを巡って試飲できるというイベントでした。「あちこち試飲したけれど、このお茶は全然違う」と、バイオ茶を気に入ってくださったのが米国・ロサンゼルスに拠点を持つ株式会社トランセントの土橋博美さんでした。
その後、スタッフみなさんでバイオ茶を飲んでくださり、三代目・上水漸の著書「バイオ茶はこうして生まれた」を読んでいただいて、「やはりこのお茶はお茶らしくない。ぜひ作った方と会ってみたい」と、大滝敦社長とともに宮崎上水園までお越しになりました。
歳月をかけて開発し、化学肥料や農薬を使わず、30年以上にわたって栽培していること。さっぱりとした澄んだ味わいで、当初は、従来のお茶好きからは「物足りない」とも言われましたが、子どもも飲めるお茶を追求したことで、アスリートから好評を得ていること。これまでの道のり、さらに、さまざまなエピソードもお話ししました。
お茶に含まれるカフェインは貧血などに関与するため、敬遠されることもあるけれど、バイオ茶はそういったことがなく、重宝がられてきたこと。急須やコップに茶渋がつきにくく、飲食店で喜ばれていること。女子バレー選手たちが足を捻挫したとき、バイオ茶を入れたバケツに浸して労わっていることなど……。愛飲してくださる方々から私たちが教えてもらうことも多々。「バイオ茶は未知の可能性をもつお茶です」と伝えました。
米国では環境に配慮したライフスタイルが注目され、健康志向も高い。ぜひ米国で販売したいと申し出てくださり、オンラインストアがスタートしました。米国の映像プロデューサー・タロンさんとイライさんが、大滝社長、土橋さんとともに上水園にお越しになり、英語版プロモーション動画を制作。世界の方々に知っていただくきっかけができました。
同じ頃、宮崎県都城市出身でL.A.在住の映画監督・曽原三友紀さんが上水園を訪問。ランニングされているご主人がバイオ茶を愛飲されていたそうです。2018年、アカデミー賞公式アフターパーティにて宮崎牛がメニューに採用されたのですが、その際、地元・宮崎のために尽力したのが曽原さんでした。L.Aというご縁で、バイオ茶に興味を持ったくださった曽原さんに、大滝社長をご紹介しました。
しばらくのち、トランセントの土橋さんから、思いがけない朗報が届きます。
2020年、米国・アカデミー賞のアフターパーティにバイオ茶が採用……!
私たちの知らないうちに、曽原さん、大滝社長がアプローチしてくださったのです。しばし放心状態になるほど、信じられない出来事でした。